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2017.01.14  Dakar Rally 2017 レビュー  アルゼンチンブエノスアイレス

Monster Energy Honda Teamの戦いはまだ続く

2週間にわたって行われた世界で最も過酷な競技「ダカールラリー」。2017年に行われた10のステージを通して、Monster Energy Honda Teamはその能力を十分に発揮し、勝利するために必要な要素がすべてそろっていることを、明確な結果で示すことができました。その戦いは来年へと続いていきます。

パウロ・ゴンサルヴェス(#17)、ホアン・バレダ(#11)、マイケル・メッジ(#15)パウロ・ゴンサルヴェス(#17)、ホアン・バレダ(#11)、マイケル・メッジ(#15)

Monster Energy Honda Teamのエースライダーであるホアン・バレダは、10ステージ中、4つのステージを最速タイムで駆け抜けました。パラグアイ・アスンシオンをスタートした144名のライダーの中で、最も速いだけではなく、ナビゲーションミスの少ない、優れたオールラウンドライダーであることも示しました。これにより、累計のステージ優勝数では1988年にNXR750で勝利を飾ったイタリア人ライダー、エディ・オリオリの記録を抜く18勝へとその記録を伸ばしています。

しかし、この最速だったライダーは、給油ガイドラインの解釈の違いから下された1時間の重いペナルティーにより、ブエノスアイレスにラリーがゴールした時点で、優勝トロフィーを手にすることはなく、総合5位に甘んじる結果となりました。

ホアン・バレダホアン・バレダ

パウロ・ゴンサルヴェスパウロ・ゴンサルヴェス

ステージ4で受けた大きなペナルティーのさまざまな影響があるにもかかわらず、Monster Energy Honda Teamとライダー4名は、その後も続くラリーの戦いにすぐさま集中します。ステージ4後、ボリビアへと戦いの場を移したラリーでは、バレダばかりではなくパウロ・ゴンサルヴェスも安定した強さを示し、総合順位ではCRF450 RALLYを6位でゴールに運びます。

マイケル・メッジは、バレダとゴンサルヴェスのサポートライダーとして、ルート上ですばらしい仕事をこなしました。ダカールラリー2年目の参戦となったリッキー・ブラベックも、自身初のステージウインを飾るなど記憶に残るラリーとなったに違いありません。転倒によるマシンへのダメージの影響でリタイアをしていますが、クロスカントリーラリーのライダーとして大きな成長をみせた結果となりました。

Monster Energy Honda TeamMonster Energy Honda Team

今回、CRF450 RALLYは、わずかなメカニカルトラブルさえ起こすことなく、高い信頼性を発揮しました。また優れたハンドリング、耐久性、パワーは、ダカール用マシンにふさわしいことを証明してくれました。

1月14日、HRC代表取締役社長の野村欣滋は「Monster Energy Honda Teamは最後まで勝利を目指して戦いました。そしてこれからも勝利を目指し戦い続けます」とブエノスアイレスで語りました。

Monster Energy Honda TeamMonster Energy Honda Team

HRC 中本修平、HRC代表取締役社長 野村欣滋HRC 中本修平、HRC代表取締役社長 野村欣滋

野村欣滋 | HRC代表取締役社長
「1時間のペナルティーがあったにもかかわらず、あきらめないで戦ったライダーとチームメンバーを誇りに思います。最終的に彼らはこの大きな挑戦を成し遂げたのです。残念ながら、私たちはルールブックの不確定な点を確認しなかったために間違いを犯してしまいました。しかし、優勝者とのタイム差に鑑みれば、私たちが成し遂げたことは勝利にも値することを示しており、ライダーやチーム・メンバーの挑戦を賞賛したいと思います。最後に、ライダーとチーム・メンバーは次のチャレンジを前に、いい休息ができ、充電ができることを願っています」

本田太一|Monster Energy Honda Team ラリー・プロジェクト・リーダー
「ダカール2017が終わりました。ライダーだけではなく、マシンの耐久性についても非常にいいテストとなりました。終わってみれば、ライダーとマシンのパフォーマンスは最高でした。ただ小さな問題が、私たちが期待していた結果を得られなかったことを意味しました。しかしコースの上で、私たちはとても多くのことを証明しました。私は、まだ改善できるとも思っているし、来年こそはやり遂げます。マシンは、エンジン、耐久性、メンテナンス性、ハンドリングの面などすべてにおいて優れた性能を発揮しました。最高のラリーマシンです。まだまだ開発は継続します。目的は、ダカールのレースにおいて、交換することなく、一つのエンジンを使用し続けることでした。すべてのライダーは、マシンを完ぺきなかたちのままフィニッシュしました。残念ながらリッキー(ブラベック)選手はクラッシュによってマシンにダメージを負いましたが、マシンの性能にはとても満足しています」

マルティーノ・ビアンキ|Monster Energy Honda Team ゼネラルマネージャー
「この結果を受け入れることはとても難しいですね。なぜならMonster Energy Honda Teamは、最も速く、最も信頼性のあるマシン、最も強いライダーたち、そしてとてもコンパクトなチームであったことを示したからです。ただ一つ、不明確なルールの解釈によって、ペナルティーを与えられたことだけが、私たちの勝利を阻んだのです。私は、いい仕事をしてくれたチーム全体に感謝します。ライダーたち、そして持っている経験のすべてを私たちに渡してくれたHRCに感謝します。10ステージのうち5つのステージで勝利したように、キャンセルされた2つのステージでも勝つ可能性はあったはずです。しかし私たちはこの厳しい結果を受け入れ、この経験からなにかを得て、そしてそこから学ぶことが重要だと考えます。来年、私たちはもっと強くなって帰ってきます」

総合順位
順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
114S.サンダーランドKTM32:06'22--
216M.ウォークナーKTM32:38'2200:32'0000:05'00
38G.ファレスKTM32:42'0200:35'40-
46A.ファン・ベヴェレンヤマハ32:42'5000:36'2800:01'00
511ホアン・バレダHonda32:49'3000:43'0800:58'01
617パウロ・ゴンサルヴェスHonda32:58'5100:52'2900:48'20
867フランコ・カイミHonda33:48'4001:42'1801:05'00
1415マイケル・メッジHonda34:44'5402:38'3202:11'30
2450ダニエル・ノシリアHonda36:59'5504:53'33-
3768シモーネ・アガッツィHonda39:09'5907:03'37-
4166ウォルター・ノシリアHonda40:47'0308:40'4101:08'00
5775ペドロ・ビアンキ・プラタHonda44:38'2112:31'5903:37'26
59159リチャード・フリッターHonda45:01'3812:55'1601:02'30

※ リザルトは暫定結果に基づくものです

Monster Energy Honda Team

ホアン・バレダ(#11)、パウロ・ゴンサルヴェス(#17)、マイケル・メッジ(#15)

パウロ・ゴンサルヴェス(#17)、ホアン・バレダ(#11)、マイケル・メッジ(#15)

パウロ・ゴンサルヴェス(#17)、ホアン・バレダ(#11)、マイケル・メッジ(#15)

ホアン・バレダ

パウロ・ゴンサルヴェス

マイケル・メッジ

Monster Energy Honda Team

Monster Energy Honda Team

Monster Energy Honda Team

HRC 中本修平、HRC代表取締役社長 野村欣滋

HRCレース運営室室長 桒田哲宏、HRC管理室室長 服部直樹

Monster Energy Honda Team

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Dakar Rally 2017 レビュー