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ラリー

round 05

SCHEDULE

April 11 2014, RACE Abu Dhabi Desert Challenge 2014 interview Paulo Goncalves

アラブ首長国連邦アブダビ

パウロ・ゴンサルヴェス優勝インタビュー
「運は関係ない、努力が勝利のカギ」

接戦のラストステージで、パウロ・ゴンサルヴェス選手は世界チャンピオンの実力をみせ、見事アブダビ・デザート・チャレンジで優勝を飾りました。

  • パウロ・ゴンサルヴェス選手パウロ・ゴンサルヴェス選手
  • パウロ・ゴンサルヴェス選手パウロ・ゴンサルヴェス選手
  • パウロ・ゴンサルヴェス選手パウロ・ゴンサルヴェス選手
  • パウロ・ゴンサルヴェス選手パウロ・ゴンサルヴェス選手
  • パウロ・ゴンサルヴェス選手パウロ・ゴンサルヴェス選手

―優勝おめでとうございます。見事な走りで最後のステージの勝利と、総合優勝を決めました。ラストステージの感想を聞かせてください。

「ありがとうございます。もちろんうれしいです。個人としてもチームとしても。Team HRCはすばらしいチームワークをみせ、やるべきことはすべて完ぺきにやったことで勝利をもたらしました」

― この第1戦でずっとレースのトップを争っていた印象ですが、第4ステージの砂丘で手こずったおかげで、ラストステージは苦労しましたよね?

「はい。本当はもっとコマ選手に近い状態が理想でしたが、砂丘でスタックしてタイムロスがあったせいで、ラストステージは焦りました」

―でも、自分とチームを信じ続けていましたよね? そこが世界チャンピオンとしてのメンタル面での余裕ですか?

「Hondaのライダーとして世界チャンピオンになった瞬間から、今年の世界選手権では、いいスタートが防衛のカギだと思っていました。ただ、ほかのライダーも当然ながら、非常にハイレベルです。今回はラストステージで全力でプッシュする状況が整っていましたので、優勝することができました。Team HRCとして優勝できたこと、またCRF450 RALLYの実力を立証できたことは非常に重要です。アブダビの砂漠は高温で、コースの9割が砂や砂丘と過酷で、マシンがどんな状況でも信頼性が高いことを見せつけることができました。数週間後に次のレースが始まりますが、引き続き努力し続けます。ダカール2015はまだまだ先ですが、集中力を維持して、完ぺきに準備をすることが大事です。勝利を獲得するためには最も重要なことですが、非常にいいチームで、チームプレーがスムーズですので、心強いです。マシンに乗っているライダーとして、サポートしてくれているチームがしっかりしていることで、安心してレースに挑めます」

―今シーズンからチーム構成が変わりました。ライダーは3人ですが、今まで以上に一体感のあるチームですよね?

「まさにその通りです。外に向けたメッセージは、『チームとしての勝利を目指す』です。ただ、実際には、各ライダーは個人として勝利を目指しています。バレダ選手もロドリゲス選手も。ただ、だからといって、チームとしては機能していて、チームとしての成長、そしてダカールに向けての一体感が出せないわけでは決してありません。このスピリッツが重要です。チャンピオンシップは始まったばかりで、このチームは昨年の10月からプラン通りに進んでいると思います。チーム、マシン、サポート、メカニックと、優勝するための要素はすべてそろっています」

―チームワークは、特にラストステージではすばらしかったですよね?

「バレダ選手、ロドリゲス選手とはいいチームプレーができていると思います。バレダ選手が毎日プッシュしてくれるおかげで、いいタイムが出せましたし、今日はコマ選手を押さえてくれました。すべてがパーフェクトでした。昨年もバレダ選手のおかげでタイトルをとれたと感謝しています。今年も、彼のおかげでいいシーズンのスタートが切れました」

―バレダ選手がスーパー・スペシャルステージで優勝してから、サンダーランド選手とコマ選手が交互にリードしていましたが、ラストステージでKTMの12年連続優勝を破ることができました。

「サンダーランド選手もコマ選手もレース全体において非常に速かったのは事実です。ただ、我々も速かった。プロローグで勝ち、第3~5ステージで優勝しました。大事なことは、優勝できなかったステージでもタイム差で引き離されなかったことです。自分も初日は5位、そこから総合優勝できました。苦しいレースだったからこそ、Team HRCにとっても自分にとっても意味のある勝利だったと思います」

―どれだけスピードを出していましたか?

「最高速は分かりませんが、砂丘の危険性があったにもかかわらず、非常に速いペースだったと思います。ロードブックは情報に乏しく、直感でナビゲートしていたようなものです。そうなるとリスクも多少取らざるを得ませんが、なんとかダメージもケガもなくスムーズに走れました。トップグループでのペースは非常に早かったと思います」

―次のレースはカタールです。今回のアブダビとはうって変わって砂丘はなし。このレースも難しいレースとなりそうですか?

「もちろんです。カタールでも砂や砂丘はありますが、コースの5~6割は固い路面で、ダカールなどのラリーに近い状況です。とにかく、新たなレースで努力を重ね、集中力を切らさず、戦い続けて勝利を得るしかありません。今までは非常にいい形で進んできています。トラブルがなければいい結果が出せる。運は関係なく、努力がカギです。一戦一戦戦い続けます。ライバルはレベルが高いので、優勝したときにはそれだけ一勝の意味合いが増すものだと思います」