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アルゼンチンのカンパーニャにあるホンダファクトリーを拠点に、ダカールラリーへの準備を進めていたTEAM HRCは、工場近くのオタメンディ・モトクロス・トラックで、新型CRF450 RALLYのシェイクダウンを無事に終えました。そして、ダカールラリーの車検のため、アルゼンチンのロサリオへとやってきました。
TEAM HRCを率いる山崎勝実代表が、新型CRF450 RALLYについて説明しました。
「昨年1月、TEAM HRCは市販エンデューロマシンのCRF450Xをベースにしたラリー用プロトタイプマシンを作り、24年ぶりにHondaのワークスチームとしてダカールラリーへの挑戦を再開しました。2013年のダカールラリー参戦で得られたのは、マシンにより高いエンジン出力、よりよい空力性能、より高い耐久性、そしてよりよいメンテナンス性などが必要になるということでした。そして、これらの改良、改善において基準があることを学びました。
また、今回の新型マシンにも電子制御燃料噴射装置(PGM-FI※)を継続して採用しています。採用の理由は、ダカールラリーのような厳しく環境変化が大きい状況であっても、見事な有用性を証明したためです。
新たに開発されたCRF450 RALLYは、完全に新しく設計したエンジンを搭載し、新設計されたシャシー、スイングアーム、樹脂ボディーパーツのほか、合計で35Lの容量を持つ前後3つの別体燃料タンクなどを採用しています。これによってエンジン出力は高まり、さらにハンドリングをより扱いやすくするために、車両重量を減少させたことも特徴です。
ちなみに、新型CRF450 RALLYはダカールラリー2014において、TEAM HRCのライダーたちが使うほか、2014年後半には他チームへの提供も可能となる予定です。
新型CRF450 RALLYは、2013年10月に行われたモロッコラリー2013において、デビュー戦ながらパウロ・ゴンサルヴェス選手(TEAM HRC)のライディングで優勝を飾り、彼自身にも2013年度のFIMクロスカントリーラリー世界選手権年間チャンピオンをもたらしました。また、これに続く10月後半、モロッコの砂丘地帯で開催されたメルズーガラリー2013においても優勝を成し遂げています」
※ PGM-FIはHondaの登録商標です