ROUND 02
ル・マン Circuit des 24 Heures 2017.05.20(日)・Moto3 決勝
FIM CEVレプソルインターナショナル選手権(CEV)の第2戦が、フランスのル・マン・サーキットで開催されました。今回はMoto3クラスのみの開催で、ロードレース世界選手権との併催となりました。なお今回はテスト走行が存在せず、予選はぶっつけ本番。それも雨というコンディションであったため、マシンのセッティングやライディングの調整が難しい大会となりました。
ポールポジションはマカール・ユルチェンコ(KTM)となり、2番手にジェレミー・アルコバ(Junior Team Estrella Galicia 0,0)、3番手にアーロン・ボランコ(LEOPARD JUNIOR TEAM)でフロントロー。ASIA TALENT TEAMの日本勢は苦戦し、6列目16番手に國井勇輝、8列目24番手に真崎一輝、9列目25番手に小椋藍となりました。
決勝は晴れ、ドライコンディションでスタートが切られました。1コーナーでコースを飛び出し、ショートカットするライダーが続出。その後、多重クラッシュが発生し、荒れた状況となります。そんな中でトップに立ったのはユルチェンコ。ソムキャット・チャントラ(AP HONDA RACING TEAM)が続きます。小椋は12番手、國井は15番手、真崎は16番手でファーストラップを通過し、そこから追い上げのレースを展開します。
激しいトップ争いが繰り広げられ、2ラップ目でチャントラがトップにに立ちますが、すぐにアロンソ・ロペス(Junior Team Estrella Galicia 0,0)が前に出るなど、ポジションが激しく入れ替わります。
5ラップ目に入ると、トップに浮上したジャウメ・マシア(KTM)がレースを引っ張ります。その背後にデニス・フォッジャ(KTM)、ロペス、アルコバらが僅差で続きます。一方、その後方の5番手争いには、追い上げてきた真崎や小椋が加わり激しいバトルを展開。真崎は果敢に攻めてリードしますが、12ラップ目に転倒し、再び追い上げを図ることに。
やがてトップ争いでは、フォッジャが先頭に立ち、ロペス、アルコバ、マシアというフォーメーション。セカンドグループでは、小椋やチャントラ、ボランコらがバトルを繰り広げ、そこに國井も加わります。
15ラップ目、スパートをかけたマシアがトップに浮上し、2番手以下を突き離しにかかりますが、フォッジャ、ロペス、アルコバらは必死に食らいつきます。すると、ラストラップでマシアが転倒を喫し、そのほかの3台が並んで最終コーナーに突入。ロペスがそこからわずかに抜け出し、トップでチェッカーを受けました。2位にフォッジャ、3位にアルコバが入りました。4番手争いもトップ争いに負けない接近戦となり、最終ラップに追い上げてきたセルヒオ・ガルシア(Junior Team Estrella Galicia 0,0)、小椋、ビセンテ・ペレス(KTM)、國井、チャントラが争い、ガルシアが4位、小椋は5位、國井は7位でチェッカーを受けました。また、真崎は24位でした。
小椋藍(5位)
「今回もアルバセテと同じく、決勝以外の全セッションで雨という、難しいウイークでした。初めての走行がいきなり予選でしたが、タイムを出すということは意識せず、まずはコースとマシンを理解することから始めていきました。予選2回目ではタイムを出さなければならないので、ラップごとに攻めていきましたが、マシンのフィーリング、コースの走り方をつかみきれなかったです。25番グリッドと、難しい位置からのスタートとなってしまいました。ウォームアップもレインコンディションで、そこでようやく、マシンとコースのフィーリング、コースの走り方などがつかめ、ラップごとによくなっていきました。ですが、決勝はドライコンディションとなったため、前回のレースのセッティングで走りました。決勝は追い上げるだけだったので、気持ち的には楽でした。スタートは悪くなく、何台かのライダーをパスすることはできましたが、序盤のペースが上がらず、前のライダーに追いつくことがなかなかできずにいました。それでも周回を重ねていくうちに乗り方を理解でき、セカンド集団に追いつき、その後は激しい抜き合いの末に5位。予選1回目からの遅れが影響してしまいました。決勝の追い上げ中に新しい課題、発見があったので、それを次回につなげていきたいです。次回も初挑戦のサーキットとなるので、最初の走行、ウイークの流れを大事にしたいと思います」
國井勇輝(7位)
「今回はテストがなく、初めてル・マンを走りました。予選でコースを確認して、覚え、慣れなければならないのに、雨という状況でした。それでも感触は悪くなく、自分にとっては得意なレイアウトだと感じました。雨でもタイムが出ていて、予選2回目はトップタイムを記録。もっとタイムを上げたかったですが、ピットインしている間にスコールのような強い雨が降って、アタックできずに順位が落ちてしまいました。決勝はドライになり、まずは、ブレーキングポイントを確認しながらの走り。だんだんと走り方が分かってくるとタイムも上がり、セカンドグループに追いつけました。雨と晴れとコンディションが大きく違ってたいへんでしたが、その中でも追い上げのレースができたことは自信になりました。予選が大事だということを再確認できたので、次戦も初めてのコースになりますが、しっかりとタイムを上げる走りをして、もっと前のグリッドに並んでトップ争いがしたいです」
真崎一輝(24位)
「今回のレースウイークは、走る回数がとても少なく、いきなり予選からでした。予選は雨でタイムがなかなか上がらずに終わってしまいました。24番手からのスタートは、これまでのレースで最後尾です。決勝で追い上げきれるかとても不安でした。作戦はなく、このポジションから、とにかく前に行くことだけを考えていました。決勝はスタートがよく、ペースが上がり、すぐに5番手争いに加われました。接触などがあってトップグループとの差が開いてしまいましたが、追い上げる自信がありました。しかし、ラスト6周のところでフロントが滑り転倒してしまいました。リスタートしましたが、追いつくことはできませんでした。次のカタルニアは、昨年、一番成績がよかったサーキットです。まずは予選をいいポジションからスタートできるようにすることと、転倒せずにトップになることを目標にします。次戦までたくさんトレーニングして、最高の状態で挑みます」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | アロンソ・ロペス | 29'50.255 | |
2 | 71 | D.フォッジャ | KTM | +0.048 |
3 | 52 | ジェレミー・アルコバ | +0.245 | |
4 | 14 | セルヒオ・ガルシア | +11.163 | |
5 | 32 | 小椋藍 | +11.348 | |
6 | 63 | V.ペレス | KTM | +11.405 |
7 | 33 | 國井勇輝 | +11.575 | |
8 | 35 | ソムキャット・チャントラ | +11.717 | |
9 | 22 | A.ウォンタナオン | KTM |
+12.015 |
10 | 69 | R.スキナー | KTM |
+12.442 |
12 | 47 | アーロン・ポランコ | +12.569 | |
14 | 86 | チャーリー・ネスビット | +22.388 | |
16 | 82 | ステファノ・ネパ | +24.099 | |
24 | 31 | 真崎一輝 | +1'04.480 | |
27 | 28 | ロラン・ファバル | +1'10.064 | |
RT | 9 | カスマ・カスマコディン | +6laps | |
RT | 55 | ヤリ・モンテッラ | +8laps | |
RT | 27 | マティア・カサデイ | +12laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 52 | ジェレミー・アルコバ | 41 | ||
2 | 71 | D.フォッジャ | KTM | 33 | |
3 | 21 | アロンソ・ロペス | 25 | ||
4 | 76 | M.ユルチェンコ | KTM | 23 | |
5 | 14 | セルヒオ・ガルシア | 22 | ||
6 | 5 | J.マシア | KTM | 16 | |
10 | 32 | 小椋藍 | 11 | ||
11 | 34 | アンディ・イズディハール | 11 | ||
13 | 33 | 國井勇輝 | 9 | ||
14 | 35 | ソムキャット・チャントラ | 8 | ||
15 | 47 | アーロン・ポランコ | 8 | ||
16 | 86 | チャーリー・ネスビット | 7 | ||
20 | 27 | マティア・カサデイ | 1 |