性能

低速域のトルクフルな走りと、高速域の伸びやかさを両立。

最高出力を9,500rpmで発生する水冷直列2気筒エンジン。バルブサイズやボア×ストローク比、ポート形状の検討を重ね、吸・排気の流れを効率化することで、日常の移動で最も使用頻度が高い低・中回転域ではトルクフルで扱いやすく、また高回転域ではパワフルなエンジン特性を実現しています。

最新のコンピューター解析技術も駆使し、性能を高めた。

動弁系は、バルブ挟み角、ポート形状、燃焼室形状の設計自由度が高いDOHCとし、摩擦の低減に効果的なローラーロッカーアームやサイレントカムチェーンを導入。ピストンは最新のコンピューター解析技術を駆使して剛性・強度・軽さのバランスを最適化しました。ピストンピン/コンロッドにおいてはCBR600RRで導入した表面処理の技法を用いて摩擦を低減。さらに燃料噴射には電子制御のPGM-FIを採用。随所にHondaの先進技術を注ぎ込み、低速から高速までスムーズにまわる高性能エンジンを生み出しました。

次世代エンジンとしての質を、細部まで磨き込む。

180°位相クランクの採用とともに、バランサーの位置をシリンダーの背面とすることでエンジンの低振動化とコンパクト化を実現。ピストン打音やギアノイズを抑え、優れた静粛性も叶えました。また、力強く精悍なヘッドまわりの造形に加え、カバー類の締付ボルトをソケットタイプとするなど、エンジンデザインの質感も追求。排出ガスの浄化効率を高める装備やシステムを充実させ、39.7km/L※の優れた低燃費を実現。次世代エンジンにふさわしい高い環境性能を達成しています。

※60km/h定地走行テスト値。燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)、整備などの諸条件により異なります。

刻々と変化する路面に、機敏に反応するシャシー。

目指したのは、さまざまな場面で気持ちよく走りを楽しめるシャシー性能。フレームは、軽さと強靭さをあわせ持つ鋼管ダイヤモンドタイプ。安定感のある走りを実現する一方、鋼管の適度にしなる特性は、ギャップをいなし、路面変化をレスポンス良くライダーに伝え、ハンドル操作に軽快感をもたらします。サスペンションは、フロントにインナーチューブ径φ41mmのテレスコピックタイプ、リアはHonda独創のプロリンクを採用し、乗り心地の良さと高い路面追従性を両立。アルミキャストホイールは、軽量かつシンプルな断面形状で、しなやかに路面変化に対応するY字型スポーク。ブレーキは、フロントにφ320mmの大径ウェーブディスク、リアはφ240mmのウェーブディスクを装備。シート高は785mmで、良好な足つき性を叶えています。

装備について

雨の日の走行にも心強いABSをタイプ設定。

1970年代から研究を重ね、いち早く二輪車用ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の実用化を目指してきたHondaだからこそ実現する、高いレベルの信頼性。ブレーキのかけ過ぎや急な路面変化によるタイヤのロックを回避し、車体コントロール性と制動性能の維持をサポートします。
※ABSはあくまでライダーのブレーキ操作を補助するシステムです。したがって、ABSを装備していない車両と同様に、コーナー等の手前では十分な減速が必要であり、無理な運転までは制御できません。ABS作動時は、キックバック(揺り戻し)によってシステム作動を知らせます。

装備について