round 11

September 26 2010
British Superbike Championship Silverstone
第11戦 シルバーストーン

ブルックス2位/3位と連続表彰台で総合2位へ
清成龍一も5位/2位で総合3位をキープ

シルバーストーンで行われた第11戦は、2レースともにウエットレースとなり、第1レースは、チャンピオン争いをする「ザ・ショーダウン」組で総合5位のマイケル・ルター(ドゥカティ)が優勝、2位には総合4位のジョシュ・ブルックス(HM Plant Honda)、総合2位のマイケル・ラバティ(スズキ)が3位で表彰台に立ち、以下、「ザ・ショーダウン」組は、総合3位の清成龍一(HM Plant Honda)が5位。総合6位のアラステア・シーリー(スズキ)が6位。総合首位のトミー・ヒル(スズキ)が8位でチェッカーを受けた。この結果、総合ではヒル、ラバティの順位は変わらないものの、総合3位にブルックス、総合4位に1つポジションを落とした清成、そして、ルター、シーリーという順になった。

第2レースでは、第1レースで4位のジェームス・エリスン(Swan Honda)が今季2勝目を達成。2位に清成、3位にブルックスとCBR1000RR勢が表彰台を独占。4位にシーリー、5位にヒルと続き、第1レースで3位のラバティは転倒リタイアに終わった。

この結果、ヒルが589点で総合首位。ブルックスが578点で2位に浮上、清成も574点で3位に復活。以下、ラバティ570点、ルター546点、シーリー529点となり、3レースで行われる最終戦オールトンパークでチャンピオンを決することになった。

  • ジョシュ・ブルックスジョシュ・ブルックス
  • ジョシュ・ブルックスジョシュ・ブルックス
  • ジョシュ・ブルックスジョシュ・ブルックス
  • 左から清成龍一、ジェームス・エリスン、ジョシュ・ブルックス左から清成龍一、ジェームス・エリスン、ジョシュ・ブルックス
  • ジェームス・エリスン(#2)、清成龍一(#8)ジェームス・エリスン(#2)、清成龍一(#8)
  • 清成龍一清成龍一

今大会は、第1レースはドライでスタートしたが、雨が降り出したために赤旗中断となり、14周のレースが10周に短縮された。以後、雨が降り続いたことで全体的にタイムスケジュールが遅れ、第2レースも10周に短縮して行われた。

第1レースは、ルターとブルックスの一騎打ちとなり、終始、先行したルターが優勝。最終ラップまで激しくルターを追った予選トップのブルックスが2位。その2人からじりじりと遅れたラバティが3位。その後方では、予選10番手のエリスンと予選4番手の清成がし烈な4位争いを繰り広げ、エリスンが4位でフィニッシュ。清成は5位という結果だった。

第2レースは、第1レースで4位争いを繰り広げたエリスンと清成が、激しく優勝を争った。この戦いでもエリスンが終始リード。エリスンは、開幕戦ブランズハッチ以来、今季2勝目を飾った。エリスンは今季、第2戦スラックストンで大たい骨を骨折、シーズン中盤に復帰してから、徐々に調子を取り戻していた。

今年は第9戦終了時点で、上位6選手にチャンピオン争いの資格が与えられ、終盤の3戦7レースでチャンピオンを決める「ザ・ショーダウン」というルールが取り入れられた。3年ぶりにBSBに復帰、3回目のタイトルを狙う清成は、難しい雨のレースで慎重な走りを見せ、チャンピオン争いに関係ないエリスンに優勝を譲るも、しっかりと2位をキープ。第1レース8位、第2レース5位で総合首位をキープしたヒルとの差を、前戦の27点から15点へと縮めた。第1レース2位のブルックスも、序盤の遅れを取り戻し2レース連続表彰台となる3位になり、ヒルとの差を28点から11点とし、HM Plant Hondaの両選手が、最終戦オールトンパークで逆転チャンピオンに挑むことになった。

コメント

清成龍一(5位/2位) 「第1レースが5位に終わり、がっかりしていた分、第2レースで表彰台に立ててとてもうれしい。第1レースのあと少しセッティングを変えたので、第1レースよりプッシュすることができた。今日のコンディションはとても難しくて、ジェームスとの差を縮めようとがんばったけれど、彼のペースは速くて難しかった。転倒しないために集中力を切らすわけにはいかなかったし、後ろにいるジョシュとの差が開いていることがわかっていたので、最後の数周はジェームスを追いかけるのを止めて、2位をキープするための走りに集中した。今回はフリー、予選で順調にセットアップが進んだ。8月のWSBのときよりタイムも大幅に上げることができた。勝てなかったのは本当に残念だが、チャンピオンシップで3位。次のレースまで少し休憩して、最終戦オールトンパークではチャンピオンシップ争いをしたい」

ジョシュ・ブルックス(2位/3位) 「第1レースは2位になれてうれしかった。もちろん優勝したかったけれど、チャンピオンシップに向けて多くのポイントを取ることができた。ベストを尽くしたので後悔はないけれど、この走りが前回のクロフトでもできていればと思った。今日はドライでレースができることを願っていたけれど、状況はみんな一緒。表彰台に立った3人ともそれぞれ強さを見せる場所が違ったので、難しいレースだった。第2レースで厳しいレースだった。ラバティが僕の前で転倒してコースを外れた。そのためにたくさんのライダーに追い越されてしまい、その遅れを取り戻すのが大変だった。しかも、オイルがこぼれている場所があって、もう少しで転倒するところだった。最後の数周は調子が戻ったけれど、ジェームスとキヨ(清成)に追いつくのは無理だった。でも今日は運が味方してくれて、僕をチャンピオンシップに戻してくれた」

ジェームス・エリスン(4位/優勝) 「レースを終えて、今の気持ちをどう表現していいのか、本当に分からない。とにかく、今シーズンのこれまでのいろんなことが頭をよぎって、本当にこの優勝は格別な気持ちになった。落ち着かなければいけないと思ったけれど、ラストラップは興奮してしまった。今大会は、タイヤのグリップ不足にやや苦しんでいたが、雨が降り始めたときに、きっといいレースができると思った。第1レースは表彰台に立てなかったが、第2レースはスタートもよくて、リズムよく走ることができた。キヨとのギャップもキープできたし、これなら優勝できると確信した。とにかく、今日のレースは本当にうれしい。チームスタッフに心から感謝したい」

決勝

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
16M.ルタードゥカティ1024:05.289
24ジョシュ・ブルックスHonda10+1.263
37M.ラバティスズキ10+5.254
42ジェームス・エリスンHonda10+12.177
58清成龍一Honda10+12.331
634A.シーリースズキ10+23.908
 
99クリス・ウォーカーHonda10+32.611
1521トム・タンストールHonda10+47.030
173スチュアート・イーストンHonda10+50.205
DNF75クレイグ・フィツパトリックHonda7+3Laps
DNF46トミー・ブライドウェルHonda4+6Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
12ジェームス・エリスンHonda1023:58.750
28清成龍一Honda10+5.850
34ジョシュ・ブルックスHonda10+12.865
434A.シーリースズキ10+15.293
533T.ヒルスズキ10+20.264
699D.リンフットヤマハ10+22.767
 
89クリス・ウォーカーHonda10+27.694
1246トミー・ブライドウェルHonda10+40.248
1675クレイグ・フィツパトリックHonda10+51.936
1721トム・タンストールHonda10+1:12.349
DNF3スチュアート・イーストンHonda2+8Laps
ポイントスタンディング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ヒル スズキ 589
2 ジョシュ・ブルックス Honda 578
3 清成龍一 Honda 574
4 M.ラバティ スズキ 570
5 M.ルター ドゥカティ 546
6 A.シーリー スズキ 529
 
7 ジェームス・エリスン Honda 169
9 スチュアート・イーストン Honda 160
10 クリス・ウォーカー Honda 123
12 トミー・ブライドウェル Honda 95
26 トム・タンストール Honda 9
28 クリスチャン・イドン Honda 5
35 クレイグ・フィツパトリック Honda 1
39 スティーブ・ヘネガン Honda 0
46 ガイ・マーティン Honda 0

※上位6名(ザ・ショーダウン進出)のポイントは第9戦までの表彰台獲得回数に応じて算出されています

マニュファクチャラー

順位 マニュファクチャラー ポイント
1 Honda 501
2 スズキ 451
3 ドゥカティ 282
4 カワサキ 239
5 ヤマハ 130
6 BMW 28
7 アプリリア 8
8 KTM 1