round 08

August 08 2010
British Superbike Championship Brands Hatch GP
第8戦 ブランズハッチ

清成が3レース連続表彰台で総合首位に浮上
BSBで3度目となるタイトル獲得に大きく前進

開幕戦のインディ(ショートコース)に続き、今季2回目の英国スーパーバイク選手権大会が、ロンドン郊外にあるブランズハッチで開催され、清成龍一(HM Plant Honda)が3レース連続で表彰台に立つ大活躍で、総合首位に浮上した。今大会は1大会3レースが開催されるスペシャルイベントで、GPサーキット(フルコース)3.7029kmを使って行われた。今季、3年ぶりにBSB復帰の清成は、08年のスーパーバイク世界選手権(WSB)でブランズハッチのフルコースでWウインを達成して以来、2年ぶりのブランズハッチ・フルコースとなったが、予選3番手からまずまずの走りを見せ、土曜日に行われた第1レースで3位、日曜日の第2レースと第3レースで連続2位と、3レース連続で表彰台に立つすばらしい走りだった。

清成にとってブランズハッチは、06年にBSB初タイトル獲得を決めた思い出のサーキット。今季3年ぶりにBSB復帰を果たし、相性のいいブランズハッチで、3度目のタイトル獲得に向けて大きく前進した。土曜日の第1レースは、雨のために赤旗中断となり10周に短縮され、青空が広がった日曜日は、第2レースが多重クラッシュのために赤旗中断となり14ラップで再スタートが切られた。第3レースは予定通り20ラップで戦われたものの、不安定な天候、多重クラッシュなどに見舞われながら、3レースとも表彰台に立つ安定した戦いぶりだった。これで開幕戦以来、清成は初めて総合首位に立った。前戦スネタートン、その後、鈴鹿8時間耐久レース、スーパーバイク世界選手権英国大会と連戦が続いている清成だが、鈴鹿8耐優勝に続き、BSBタイトル獲得の期待が膨らんでいる。

  • 清成龍一清成龍一
  • 清成龍一清成龍一
  • ジェームズ・エリソンジェームズ・エリソン
  • ジョシュ・ブルックスジョシュ・ブルックス
  • スチュアート・イーストンスチュアート・イーストン

清成のチームメートで総合2位のジョシュ・ブルックスは、3レースともに表彰台を逃す厳しい戦いとなった。第1レースは雨のために赤旗中断となり、ウエットコンディションでの厳しい走りを強いられた。10ラップという短期決戦になったこともあり、優勝したアラステア・シーリー(スズキ)、2位のマイケル・ルター(ドゥカティ)。3位に入ったチームメートの清成にわずかに届かなかった。そして日曜日の第2レースは、シーリー、アンドリュー・ピット(ヤマハ)、加賀山就臣(スズキ)らとともに多重クラッシュに巻き込まれ、再スタートできずにリタイア。第3レースは、ジェームズ・エリソン(Swan Honda)、加賀山とし烈な戦いを繰り広げ、エリソンに続いて5位でフィニッシュ。清成が総合首位に立ち、清成と10点差、2位のトミー・ヒル(スズキ)と3点差で総合3番手につけている。

ケガから復帰3戦目となるエリソンが、今大会では3レースともにトップグループを視野に入れる好走を見せて復調を印象づけた。雨で中断になった第1レースは、ヘルメットのバイザーが曇るというハプニングで、トップグループから大きく遅れての7位だったが、第2、第3レースはセカンドグループで熱走を見せて、ここから終盤戦での巻き返しに大きな期待が膨らんだ。チームメートでシーズン中盤戦、車体のセッティングに苦しんでいるスチュアート・イーストンも復調ムードで、第2レース7位、第3レース8位。終盤戦の戦いに注目が集まっている。

コメント

清成龍一(3位/2位/2位)「今回は優勝することはできなかったが、3レースともに表彰台に立ててよかった。ポイントで競り合っているチームメートのブルックスとヒルに3レースとも先着することができたのはうれしい。土曜日の第1レースは雨で中断になり、とても難しいレースだった。中断するまでのドライではとても気持ちよく乗れていたし、中断しなければ勝てるレースだったかも知れない。でも、そういうレースできっちり表彰台に立てたことが、ポイントでトップに立てた要因だったと思う。日曜日の2つのレースは、ともにサイクス(カワサキ)とのマッチレースになった。どちらもサイクスについていけたけれど最後まで抜くチャンスがなかった。次はチームのホームとなるキャドウェルパーク。第4戦のときは勝っているので、今度も勝ちたい」

ジョシュ・ブルックス(4位/リタイア/5位)「今週は3レースともに厳しい戦いだった。土曜日の第1レースはとても気持ちよく乗れたのだが雨で中断になり、ウエットで再開された第2パートでは、表彰台にほんのちょっとだけ届かなかった。その雪辱に日曜日は気合いを入れたが、2レースともにグリップをうまく出せず厳しい戦いになった。最初のレース(第2レース)は転倒リタイア。最後のレースはエリソンとバトルになって5位だった。3レースともに表彰台に立てず、本当に残念。キャドウェルパークでは、2レースともに優勝できるように全力を尽くしたい」

ジェームズ・エリソン(7位/5位/5位)「今回は3レースともに手応えのある走りができた。前回の4位を越えるリザルトを目標にしていた。それには届かなかったが、3レースともにフィニッシュできてよかった。土曜日の第1レースは、中断するまではもちろんのこと、雨で中断してからもHM Plant Hondaの2人とバトルができた。終盤はバイザーが曇ってペースを落とさなければならなかったが、復帰してから初めてトップグループで戦えてうれしかった。日曜日もトップグループに加わり、トップグループが見える位置でフィニッシュした。今日はクラッチに問題を抱えていたりと完ぺきな状態ではなかったので、次のキャドウェルパークでは万全の状態で挑みたい」

スチュアート・イーストン(リタイア/7位/8位)「3レースともに厳しいレースだった。雨のために中断になった土曜日の第1レースは転倒リタイアに終わったが、日曜日の2レースは、厳しいレースの中で着実にシングルフィニッシュできてよかった。シーズン中盤になって車体のセッティングに苦しんで表彰台から遠ざかっているが、今回はセッティングがだいぶ進み、いい状態に戻ってきている。バイクのセッティングが決まればシーズン前半のように表彰台に立てるレースができると信じている。次のキャドウェルパークではいいレースをしたい」

決勝

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
134A.シーリースズキ1016:22.271
26M.ルタードゥカティ10+0.298
38清成龍一Honda10+1.470
44ジョシュ・ブルックスHonda10+2.926
5 66 T.サイクス カワサキ 10 +14.320
67M.ラバティスズキ10+17.241
 
72ジェームス・エリスンHonda10+21.713
1246トミー・ブライドウェルHonda10+29.819
229クリス・ウォーカーHonda10+45.854
2321トム・タンストールHonda10+48.342
2575クレイグ・フィツパトリックHonda10+1:24.983
DNF3スチュアート・イーストンHonda7+3Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 66 T.サイクス カワサキ 14 20:19.948
28清成龍一Honda14+1.118
36M.ルタードゥカティ14+3.497
47M.ラバティスズキ14+4.000
52ジェームス・エリスンHonda14+4.189
633T.ヒルスズキ14+11.142
 
73スチュアート・イーストンHonda14+11.812
2021トム・タンストールHonda14+43.537
DNF 54 スティーブ・ヘネガン Honda 5 +9Laps
DNF 46 トミー・ブライドウェル Honda 4 +10Laps
DNF75クレイグ・フィツパトリックHonda4 +12Laps
DNF 9 クリス・ウォーカー Honda 0 -

レース3

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1 66 T.サイクス カワサキ 20 28:56.799
28清成龍一Honda20+0.563
36M.ルタードゥカティ20+4.788
433T.ヒルスズキ20+6.531
52ジェームス・エリスンHonda20+11.804
64ジョシュ・ブルックスHonda20+11.910
 
83スチュアート・イーストンHonda20+20.929
1246トミー・ブライドウェルHonda20+33.271
139クリス・ウォーカーHonda20+39.166
1521トム・タンストールHonda20+52.699
DNF75クレイグ・フィツパトリックHonda10+10Laps
ポイントスタンディング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1清成龍一 Honda 249
2T.ヒルスズキ 242
3ジョシュ・ブルックス Honda 239
4M.ルター ドゥカティ 217
5M.ラバティ スズキ 206
6A.シーリースズキ153
 
8スチュアート・イーストンHonda 117
9ジェームス・エリスンHonda 101
10クリス・ウォーカーHonda 91
11トミー・ブライドウェルHonda 74
25クリスチャン・イドンHonda5
27トム・タンストールHonda 5
33クレイグ・フィツパトリックHonda1
37スティーブ・ヘネガンHonda0
45ガイ・マーティンHonda0

マニュファクチャラー

順位 マニュファクチャラー ポイント
1Honda 379
2スズキ 327
3ドゥカティ 224
4カワサキ 193
5ヤマハ 87
6BMW26
7アプリリア2
8KTM1