アジアプロダクション250ccクラス(AP250)の予選は、ゲリー・サリム(Astra Honda Racing Team)がポールポジションを獲得し、2番手に山本剛大(SIDRAP HONDA IKAZUCHI Racing Team.)、3番手に小山知良(RAMA Honda)、4番手にレーザー・ダニカ・アーレンズ(Astra Honda Racing Team)と、Honda勢が上位を占めました。
レース1、ホールショットはサリムが奪い、それを山本が追う展開。トップはサリム、2番手に山本を捉えた小山が浮上、3番手に山本が続きます。小山は2ラップ目に首位を奪いますが、すぐさまサリムが小山の背後に迫り、トップを奪います。
小山が2ラップ目にトップ浮上しますが、サリムが前に出て小山、山本、モハマド・ファドリ(ヤマハ)、アヌパ・サルムーン(ヤマハ)が、トップ集団を形成。4ラップ目に山本が130Rで首位に立ち、それをサリム、アーレンズ、サルムーン、小山、山本が追います。その後、サリムが主導権を握り逃げ始めます。3台によって2番手争いが繰り広げられますが、次第にトップのサリムに追いつき、トップ集団は4台に。僅差で最終ラップへ突入し、サリム、山本、アーレンズ、小山の争いとなります。バックストレッチから最終シケインへと団子状態で飛び込みますが、主導権を握ったのはサリム。サリムは首位のまま立ち上がり、山本がスリップから抜け並びますが、サリムが僅差で優勝。2位が山本、3位が小山となりました。小山にとっては初表彰台となり、Honda勢が表彰台を独占しました。
レース2もサリムがホールショットを奪い、2番手に山本、3番手に小山という展開。デグナーで山本が首位に立ち、スプーンカーブでサリムが前に出て、オープニングラップを制します。7台でトップ争いが行われ、2ラップ目にサリムが逆バンクでバランスを崩し、少し後退しますが、その後すぐにトップ争いに加わります。3ラップ目はサリム、サルムーン、アーレンズ、小山らがトップ集団を形成し、攻防を繰り広げました。4ラップ目にアーレンズがトップを奪い、サリム、山本、小山、サルムーンと順位が入れ替わります。5ラップ目には山本が首位を奪いますが、激しいバトルが続き、各コーナーで首位が入れ替わります。サリム、アーレンズ、小山、山本、サルムーンは、激しいトップ争いを繰り広げながら最終ラップに突入。130Rで山本が仕掛けて前に出ますが、混戦のままシケインへ突入します。そこでアーレンズが転倒、目の前で転倒したアーレンズに進路を塞がれた山本が転んでしまいます。小山はギリギリで巻き込まれることなく通過。優勝はサリム、2位がサルムーン、3位が小山となりました。サリムはダブルウインを飾り、小山は連続で表彰台を獲得しました。山本は転倒後再スタートして5位、アーレンズは15位でチェッカーを受けました。
ゲリー・サリム(アジアプロダクション250cc 優勝/優勝)
「鈴鹿サーキットは小山選手や山本選手のホームコースなので、2人の速さが分かっていたので、厳しい戦いになると覚悟していました。ですが、予選かいいセッティングが見つかり、タイムを記録することができました。レース1では、2人のバトルに勝つことができて本当にうれしかったです。レース2は、ユーズドタイヤを使ってのレースだったこともあり、難しい展開になりましたが、タイヤを温存しながらラストラップで勝負を仕掛けました。狙い通りのレースで勝って、ダブルウインが達成できて本当にうれしいです」
小山知良(アジアプロダクション250cc 3位/3位)
「サリムのエンジンが速く、それに追いつくのは厳しいと感じていましたが、この状況の中で最善を尽くしました。レース1では車体のよさに助けられて、コーナーでは誰にも負けない走りができたと思います。レース2までにマシンセッティングを変更する時間が限られていましたが、改善したい部分の解決策を見つけることができて、長いトンネルを抜けたような気持ちでいます。レース1よりもいい状況でレースができました。最終シケインでの勝負では、トライアルトレーニングでの急なダウンヒルを駆け下りるトレーニングの成果で、ギリギリで止まることができて表彰台を獲得できたと思います。激しいレースが続くと思いますが、次戦もあきらめない戦いをしたいと思います」
山本剛大(アジアプロダクション250cc 2位/5位)
「サリムのマシンの仕上がりがよく、本当に速いので厳しい戦いになりました。レース1では130Rで前に出て、シケインで仕掛けてと狙い通りの展開でしたが、僅差で負けてしまいました。レース2は、考えに考え、2台のスリップを使ってトップに出る完ぺきな流れができたと思ったのですが、それでも130Rで抜ききれませんでした。最終シケインで、前を走るマシンが転倒して、それに乗り上げる形になり転倒してしまいましたが、マシンを起こしてエンジンがかかったので5位でチェッカーを受けることができました。ダメージを最小限に抑えられたと思います。地元の鈴鹿で勝てなかった悔しさはとても大きいですが、次戦のインドネシアは得意なコースなので、ダブルウインを達成して借りを返したいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 31 | ゲリー・サリム | Honda | 8 | 20'01.909 |
2 | 11 | 山本剛大 | Honda | 8 | +0.069 |
3 | 71 | 小山知良 | Honda | 8 | +0.506 |
4 | 123 | レーザー・ダニカ・アーレンズ | Honda | 8 | +0.677 |
5 | 44 | ムクラダ・サラプーチ | Honda | 8 | +11.396 |
6 | 108 | A.ムハマッド・ファドリ | カワサキ | 8 | +11.791 |
7 | 46 | ヴォラポン・マラフアン | Honda | 8 | +11.847 |
10 | 198 | アーウィン・サンジャヤ | Honda | 8 | +22.822 |
17 | 20 | 笠井悠太 | Honda | 8 | +28.658 |
24 | 75 | ヘルマン・バハルディン | Honda | 8 | +52.323 |
28 | 17 | セシュー・ラジブ | Honda | 8 | +1'20.907 |
29 | 95 | ブイ・デュイ・トン | Honda | 8 | +1'26.262 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 31 | ゲリー・サリム | Honda | 8 | 19'58.335 |
2 | 500 | A.サルムーン | ヤマハ | 8 | +0.709 |
3 | 71 | 小山知良 | Honda | 8 | +0.739 |
4 | 99 | G.ヘンドラ・プラタマ | ヤマハ | 8 | +2.613 |
5 | 11 | 山本剛大 | Honda | 8 | +13.622 |
6 | 198 | アーウィン・サンジャヤ | Honda | 8 | +20.651 |
8 | 44 | ムクラダ・サラプーチ | Honda | 8 | +20.755 |
15 | 123 | レーザー・ダニカ・アーレンズ | Honda | 8 | +25.739 |
19 | 20 | 笠井悠太 | Honda | 8 | +36.493 |
22 | 75 | ヘルマン・バハルディン | Honda | 8 | +41.849 |
24 | 17 | セシュー・ラジブ | Honda | 8 | +56.520 |
29 | 95 | ブイ・デュイ・トン | Honda | 8 | +1'31.236 |
DNF | 46 | ヴォラポン・マラフアン | Honda | 7 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 31 | ゲリー・サリム | Honda | 125 | |
2 | 11 | 山本剛大 | Honda | 105 | |
3 | 500 | A.サルムーン | ヤマハ | 92 | |
4 | 123 | レーザー・ダニカ・アーレンズ | Honda | 74 | |
5 | 71 | 小山知良 | Honda | 73 | |
6 | 198 | アーウィン・サンジャヤ | Honda | 59 | |
11 | 46 | ヴォラポン・マラフアン | Honda | 28 | |
15 | 44 | ムクラダ・サラプーチ | Honda | 20 | |
18 | 75 | ヘルマン・バハルディン | Honda | 8 | |
28 | 17 | セシュー・ラジブ | Honda | 0 | |
31 | 95 | ブイ・デュイ・トン | Honda | 0 | |
34 | 20 | 笠井悠太 | Honda | 0 |