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June 7 2015, RACE Asia Road Racing Championship Indonesia
インドネシア
2015年6月7日(日)・決勝 会場:セントゥール・インターナショナル・サーキット(3.964km)
アジアロードレース選手権の第2戦が、インドネシアのセントゥール・インターナショナル・サーキットで行われました。予選でポールポジション(PP)を獲得したのはザムリ・ババ(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)で、「最終ラップにプラタマのスリップに入ることができ、幸運にもタイムアップに成功した。決勝は混戦になると思うが、早めに抜け出したい」と語りました。2番手にはファドリ・イマムディン(Astra Honda Racing Team)、高橋裕紀(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)は4番手で、2列目からのスタートとなりました。
決勝は晴天に恵まれ、レース1が行われる午前10時には気温が30℃を超えました。スタートダッシュで飛び出したディマス・プラタマ(Astra Honda Racing Team)とババ、アフマド・ユディスティラ(カワサキ)、イマムディンの4台がトップ争いを形成し、激しいバトルを展開しながら、周回を重ねました。
3ラップ目、ユディスティラが首位を奪い、ファドリが追撃する展開。それをババとプラタマが追います。しかし、5ラップ目の9コーナーでババが転倒、それにプラタマが巻き込まれて赤旗中断となります。ババは病院に運ばれ、プラタマは手の痛みを訴えたため、再開された6ラップのレース出場をあきらめることになりました。
再開されたレースはユディスティラとイマムディンの一騎打ちとなり、各コーナーでポジションを入れ替える激しい争いとなりました。最終ラップの攻防を制したのはユディスティラで、ファドリは2位フィニッシュ。3位に伊藤勇樹(ヤマハ)、4位にはラタポン・ウィライロー(AP Honda RacingYhailand)、6位に小山知良(T.Pro Yuzy Honda NTS)、7位にはジャクリット・サワンサワット(AP Honda Racing Thailand)で、高橋は11位となりました。
2レース目は雲が出たことで気温が少し下がりましたが、暑さは変わらず。ホールショットを奪ったのはイマムディン、それを追ってプラタマとウィライローが続きます。イマムディンはそのまま逃げきって優勝を飾り、僅差でプラタマが2位。3位にウィライローが入り、Hondaマシンが表彰台を独占しました。さらに4位に高橋、5位に小山、6位にサワンサワットで、トップ6までをHonda勢が占めました。このレース後、ウイニングランでファンの声援に応えていたイマムディンにサワンサワットが追突するアクシデントが起き、2人は病院に運ばれました。
アジアドリームカップのPPは、このシリーズ唯一の女性ライダーであるムクラダ・サラプーチが獲得。2013年の尾野弘樹のレコードを更新しました。
レース1は7台によるトップ争いとなり、最終ラップの攻防から中村大輝が転倒。ムクラダが仲村優佑の戦いを0.019秒差で制して今季2勝目を挙げました。2位に優佑、3位にハーフィズ・アズマンが入りました。2レース目も接戦となり、今度は0.008秒差で仲村優佑が競り勝って初優勝。2番手にサラプーチ、3位には中村大輝が続きました。
高橋裕紀(スーパースポーツ600cc 11位/4位)
「インドネシアのコースを走るのは初めてでしたが、参戦前からバンピーかつスリッピーで、攻略が難しいサーキットだと聞いていたので、覚悟して向かいました。しかし、想像以上に難しくて苦心しましたが、なかなか思うようにいかないレースウイークになりました。それでも、両レースを走りきり、ポイントを取ることができました。残りのラウンドは、コースを知っているサーキットが続くので、しっかりと戦ってタイトルを狙っていきます。今回はアクシデントが多く、ケガをしてしまったライダーがいますが、彼らの回復を願っています。チームメートのババは、闘志あふれるライダーなので、絶対にケガを克服してくれると信じています」
玉田誠(アドバイザー)
「今季からアドバイザーとしてアジアロードレース選手権に来ています。今回のアクシデントでケガをしたザムリ・ババは、昨年の鈴鹿8時間耐久ロードレースで、僕が監督をやらせてもらったときに、ライダーとして走ってもらいました。ディマス・プラタマも一緒に戦いました。2人は、お互いにライダーとして尊敬しあい協力した仲間ですので、とても心を痛めています。ディマスもアクシデントに関わったことで、とてもショックを受けているようです。しかし、これはだれが悪いというわけではないレーシングアクシデントです。なにより、ババが病院に運ばれ重傷と聞き、とても心配しています。今は回復を祈るだけです。彼はガッツあふれるライダーなので、ケガには絶対に負けないと思います。元気になって、また一緒にレースができると信じて待っています」
ムクラダ・サラプーチ(アジア・ドリーム・カップ 優勝/2位)
「仲村選手との最終ラップの戦いになりました。勝つために冷静な判断が必要だと思いがんばりましたが、レース1ではうまくいき、レース2ではわずかに届きませんでした。それでも、昨年まではできなかったトップ争いができるようになり、とてもうれしく思っています。これもタイホンダのおかげです。本当に感謝しています」
仲村優佑(アジア・ドリーム・カップ 2位/優勝)
「レース1の組み立てはよく、勝てそうだと感じていたのですが、最終コーナーの転倒の影響で2位になってしまいました。とても悔しかったので、レース2では絶対に勝たなければとグリッドに着きました。レース1と同じくムクラダ選手との戦いになりましたが、勝つことができてよかったです。次戦は日本なので、両方勝てるようにがんばりたいと思います」
中村大輝(アジア・ドリーム・カップ リタイア/3位)
「日本のサーキットに比べて、インドネシアはバンピーで、攻めるのが難しいと感じました。2回目のフリー走行ではトップタイムを記録できて、PPを狙えると思っていたのですが、集団の中でうまくタイムアップできずに予選3番手と悔しい結果になりました。でも、大事なのは決勝なので、優勝を目指して挑み、最終ラップを1番手で通過。最終コーナーもトップだったのですが、ハイサイドで転倒してしまいました。ケガは打撲程度です。2レース目は1レース目の反省を生かし、考えて走ったのですが、終盤に順位を下げ過ぎてしまい、3位でした。とても悔しいので、次の日本では優勝できるようにがんばります」
中野真矢(アジア・ドリーム・カップ トレーナー)
「今回は、ライダーたちもドリームカップに慣れてきたので、予選からタイムアップを意識するように伝えました。決勝も激しいバトルになりましたが、その中で、学んでくれたと思います。卒業生の尾野弘樹選手はMoto3で、カイルール選手はCEVで活躍していることも大きな刺激となり、レベルアップできていると思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | A.ユディスティラ | カワサキ | 10 | 15'37,249 |
2 | 43 | ファドリ・イマムディン | Honda | 10 | +0.081 |
3 | 76 | 伊藤勇樹 | ヤマハ | 10 | +0.549 |
4 | 59 | ラタポン・ウイライロー | Honda | 10 | +1.637 |
5 | 25 | R.T.スシプト | スズキ | 10 | +2.650 |
6 | 71 | 小山知良 | Honda | 10 | +2.727 |
7 | 91 | ジャクリット・サワンサワット | Honda | 10 | +5.585 |
11 | 72 | 高橋裕紀 | Honda | 10 | +6.983 |
13 | 82 | スハタイ・チャンサップ | Honda | 10 | +11.686 |
16 | 93 | 羽田大河 | Honda | 10 | +14.826 |
20 | 79 | ポンペーラ・カナハップ | Honda | 10 | +23.517 |
22 | 86 | アクマル・ヒスヴァム | Honda | 10 | +45.472 |
RT | 52 | ザムリ・ババ | Honda | 4 | +6Laps |
RT | 20 | ディマス・プラタマ | Honda | 4 | +6Laps |
RT | 81 | ドヴィ・サトリア | Honda | 1 | +9Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 43 | ファドリ・イマムディン | Honda | 16 | 24'13.166 |
2 | 20 | ディマス・プラタマ | Honda | 16 | +0.798 |
3 | 59 | ラタポン・ウイライロー | Honda | 16 | +1.556 |
4 | 72 | 高橋裕紀 | Honda | 16 | +2.195 |
5 | 71 | 小山知良 | Honda | 16 | +4.070 |
6 | 91 | ジャクリット・サワンサワット | Honda | 16 | +4.121 |
11 | 82 | スハタイ・チャンサップ | Honda | 16 | +19.148 |
12 | 93 | ドヴィ・サトリア | Honda | 16 | +19.756 |
14 | 93 | 羽田大河 | Honda | 15 | +1Lap |
17 | 79 | ポンペーラ・カナハップ | Honda | 15 | +1Lap |
23 | 86 | アクマル・ヒスヴァム | Honda | 15 | +1Lap |
RT | 52 | ザムリ・ババ | Honda | 0 | +16Laps |
順位 | No. | ライダー | 国・地域 | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 18 | ムクラダ・サラプーチ | タイ | 10 | 18'59.063 |
2 | 7 | 仲村優佑 | 日本 | 10 | +0.019 |
3 | 2 | ハーフィズ・アズマン | マレーシア | 10 | +0.283 |
4 | 9 | ヨガ・ディオ・シャクプトラ | インドネシア | 10 | +0.304 |
5 | 4 | アルシャド・ルシュディ・シャハルム | シンガポール | 10 | +0.366 |
6 | 17 | ウォラフォード・ニャンサクホンサク | タイ | 10 | +3.578 |
7 | 8 | サイフル・アズハリー | マレーシア | 10 | +4.788 |
8 | 10 | フェブリアンシャー | インドネシア | 10 | +4.811 |
9 | 5 | ゾウシェン・ジュンジー | 中国 | 10 | +12.585 |
10 | 13 | ブロック・パーソン | オーストラリア | 10 | +14.104 |
11 | 11 | ハスロイ・オスマン | シンガポール | 10 | +14.133 |
12 | 12 | ロバート・マシュー・ラモス | フィリピン | 10 | +23.333 |
13 | 6 | サラス・シャンカル・クマ | インド | 10 | +23.768 |
14 | 19 | リー・イェン・チン | 台湾 | 10 | +39.639 |
15 | 16 | セシュー・ラジブ | インド | 10 | +39.671 |
RT | 1 | 中村大輝 | 日本 | 9 | +1Lap |
RT | 3 | ココ・タダチ | フィリピン | 9 | +1Lap |
RT | 14 | ヤーデン・グナヴァデナ | スリランカ | 6 | +4Laps |
RT | 15 | ハリ・キシュナン・ラヤゴパラン | インド | 1 | +9Laps |
順位 | No. | ライダー | 国・地域 | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | 仲村優佑 | 日本 | 10 | 19'04.711 |
2 | 18 | ムクラダ・サラプーチ | タイ | 10 | +0.008 |
3 | 1 | 中村大輝 | 日本 | 10 | +0.125 |
4 | 10 | フェブリアンシャー | インドネシア | 10 | +0.230 |
5 | 9 | ヨガ・ディオ・シャクプトラ | インドネシア | 10 | +0.299 |
6 | 8 | サイフル・アズハリー | マレーシア | 10 | +0.384 |
7 | 3 | ココ・タダチ | フィリピン | 10 | +0.630 |
8 | 2 | ハーフィズ・アズマン | マレーシア | 10 | +0.847 |
9 | 4 | アルシャド・ルシュディ・シャハルム | シンガポール | 10 | +1.214 |
10 | 5 | ゾウシェン・ジュンジー | 中国 | 10 | +1.827 |
11 | 11 | ハスロイ・オスマン | シンガポール | 10 | +13.735 |
12 | 6 | サラス・シャンカル・クマ | インド | 10 | +13.771 |
13 | 13 | ブロック・パーソン | オーストラリア | 10 | +16.614 |
14 | 12 | ロバート・マシュー・ラモス | フィリピン | 10 | +16.618 |
15 | 15 | ハリ・キシュナン・ラヤゴパラン | インド | 10 | +24.896 |
16 | 19 | リー・イェン・チン | 台湾 | 10 | +42.902 |
17 | 14 | ヤーデン・グナヴァデナ | スリランカ | 10 | +54.539 |
RT | 17 | ウォラフォード・ニャンサクホンサク | タイ | 8 | +2Laps |
RT | 16 | セシュー・ラジブ | インド | 1 | +9Laps |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | ファドリ・イマムディン | Honda | 63 |
2 | 高橋裕紀 | Honda | 52 |
3 | ザムリ・ババ | Honda | 45 |
4 | A.ユディスティラ | カワサキ | 45 |
5 | ラタポン・ウイライロー | Honda | 45 |
6 | ディマス・プラタマ | Honda | 44 |
7 | 小山知良 | Honda | 41 |
8 | ジャクリット・サワンサワット | Honda | 35 |
16 | スハタイ・チャンサップ | Honda | 14 |
17 | 羽田大河 | Honda | 10 |
27 | ポンペーラ・カナハップ | Honda | 0 |
28 | アクマル・ヒスヴァム | Honda | 0 |
順位 | ライダー | 国・地域 | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | ムクラダ・サラプーチ | タイ | 86 |
2 | 仲村優佑 | 日本 | 85 |
3 | 中村大輝 | 日本 | 57 |
4 | ヨガ・ディオ・シャクプトラ | インドネシア | 41 |
5 | ハーフィズ・アズマン | マレーシア | 37 |
6 | ココ・タダチ | フィリピン | 32 |
7 | フェブリアンシャー | インドネシア | 32 |
8 | アルシャド・ルシュディ・シャハルム | シンガポール | 29 |
9 | サイフル・アズハリー | マレーシア | 27 |
10 | ウォラフォード・ニャンサクホンサク | タイ | 26 |
11 | ゾウシェン・ジュンジー | 中国 | 25 |
12 | ロバート・マシュー・ラモス | フィリピン | 22 |
13 | ハスロイ・オスマン | シンガポール | 18 |
14 | サラス・シャンカル・クマ | インド | 15 |
15 | ブロック・パーソン | オーストラリア | 14 |
16 | ハリ・キシュナン・ラヤゴパラン | インド | 7 |
17 | ヤーデン・グナヴァデナ | スリランカ | 3 |
18 | リー・イェン・チン | 台湾 | 3 |
19 | セシュー・ラジブ | インド | 1 |