Round08アーリントン
2020年2月22日(土)・決勝
会場 : AT&Tスタジアム
MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権第8戦が、テキサス州アーリントンで行われました。ダラス都市圏でのスーパークロスには長い歴史があり、テキサス・スタジアム(アービング)で26回、コットンボウル(ダラス)で3回、そしてAT&Tスタジアム(アーリントン)では10回が開催されてきました。今大会は40回目のダラス戦として節目を祝うムードが、巨大なドーム内に漂っていました。
今シーズンは、決勝3レース制「トリプルクラウン」が3大会限定の演出として採用されていますが、今回は第4戦グレンデール(フェニックス)以来2度目の実施となりました。グレンデールではケン・ロクスン(Team Honda HRC)が、12分+1周×3レースを完全制覇(1位/1位/1位)し、総合優勝を飾りましたが、当地でもそのリピートが期待されていました。
レース1では、オープニングラップの競り合いからトップに躍り出たロクスンが、セーフティリードを保って快走。先頭でチェッカーを受け、前回のトリプルクラウンを含め4連勝を果たしました。僚友のジャスティン・ブレイトン(Team Honda HRC)は、スタート4番手につけていましたが、計時予選中に転倒を喫した影響でペースが上がらず、11周目のクラッシュで後退。最終的にブレイトンは、15位でフィニッシュしました。
レース2ではロクスンがスタートで10番手、ブレイトンが13番手と出遅れました。ブレイトンは4周目の転倒によってリタイアしましたが、ロクスンは中団の混戦から脱出を試みました。しかし、レース1のときよりも荒れてきたコースコンディションなど、追い上げに不利な要素が増えたことでポジションアップはままならず、ロクスンは7位でレースを終えました。
レース3では、オープニング4番手につけたロクスンが、3周目には3番手に浮上。ザック・オズボーン(ハスクバーナ)、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)を追う展開となりました。中盤になるとイーライ・トーマック(カワサキ)に先行を許しましたが、終盤にオズボーンをかわしたロクスンが2位でゴール。総合ではトーマック(5位/1位/1位)に次いで、ロクスンが2位(1位/7位/2位)に入賞しました。
なお、250SX (10分+1周×3レース)では、ディフェンディングチャンピオンのチェイス・セクストン(GEICO Honda)が優勝(2位/1位/1位)。注目の下田丈(GEICO Honda)は、オーバーオール10位(14位/10位/8位)と堅実なリザルトを残しています。
ケン・ロクスン(1位/7位/2位 総合2位)
「レース1はとてもよかったですね。序盤から積極的に仕掛けて、独走に持ち込んだとは言えないものの、フィニッシュまでトップを走りました。最初のレースで勝てたことはもちろんですが、3レースのトータルで総合順位が決まる今大会では、なるべく上位から入れたのがよかったと思います。一番大事なのはレース2だと考えていて、それだけに好結果を出したかったのですが、全く思い通りになりませんでした。スタートがうまく決まらなかったですし、レース1のような勢いにも乗れなかったんです。とはいえ、最後のレース3でやり遂げたことには満足しています。イーライ・トーマックを相手に抜きつ抜かれつのバトルを続け、周遅れをうまくかわしながらレースできました。今回は昼間から夜まであちこちでクラッシュが多発し、自分としてもコース攻略がうまくできなかったことなどを振り返ってみると、ケガもなく総合2位に入賞できたことがとてもうれしいです」
ジャスティン・ブレイトン(15位/21位/21位 総合21位)
「全くなんてひどい日だ。今日は5回もクラッシュしたけれど、ここ数年間の転倒回数を全部トータルしても5回に満たないくらいでしたから。プラクティスでは3回転倒しましたし、最後のクラッシュはこれで終わったと思ったほどです。フィニッシュラインジャンプの飛び出しで足が引っかかり、思いきり地面に叩きつけられたのです。救護室で診断を受けてドクターの許可を得てから、メインレースに出走しようと決めました。レース1では好スタートが切れて、終盤まで5番手を好感触で走っていました。ところが残念なことに、あと数分というところで、フープスで転倒してしまったのです。レース2でも転倒しましたが、今度はコーナーでハイサイドを食らって、そこでリタイアしました。こうして座ってレースを振り返っている今も、どうしてこんなことになったのか全く信じられません。ただ、大きなケガもなかったので、次戦アトランタでばん回したいと思います」
エリック・キーホー(Team Honda HRC監督)
「今日は正にジェットコースターでしたね。ケンはよかった一方、ジャスティンは残念な結果に終わりました。ケンは当初コース攻略に手間取っているようでしたが、ナイトプログラムのレースでは答えを見つけて乗れているようでした。総合優勝するための一貫性には欠けていたものの、レース1とレース3で力強い走りをみせ、ケンはオーバーオール2位をゲットしました。ジャスティンにとっては、ただただついていない日でした。何度もクラッシュしたため、途中でリタイアしなければなりませんでした。ただ、痛みはあるものの比較的大丈夫そうなので、アトランタでは心配ないでしょう」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 94 | ケン・ロクスン | 13'20.003 | |
2 | 1 | C.ウェブ | KTM | +03.971 |
3 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +07.762 |
4 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | +17.417 |
5 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +23.960 |
6 | 46 | ジャスティン・ヒル | +25.883 | |
8 | 27 | マルコム・スチュワート | +30.708 | |
12 | 64 | ビンス・フリージー | +47.259 | |
14 | 22 | チャド・リード | +1Lap | |
15 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 21'26.947 |
2 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +03.259 |
3 | 46 | ジャスティン・ヒル | +05.923 | |
4 | 16 | Z.オズボーン | ハスクバーナ | +14.419 |
5 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | +16.626 |
6 | 27 | マルコム・スチュワート | +18.606 | |
7 | 94 | ケン・ロクスン | +27.336 | |
11 | 64 | ビンス・フリージー | +37.882 | |
12 | 22 | チャド・リード | +38.324 | |
21 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +14Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 21'26.947 |
2 | 94 | ケン・ロクスン | +03.932 | |
3 | 16 | Z.オズボーン | ハスクバーナ | +07.943 |
4 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | +09.269 |
5 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +15.425 |
6 | 15 | D.ウィルソン | ハスクバーナ | +16.212 |
8 | 46 | ジャスティン・ヒル | +26.432 | |
9 | 27 | マルコム・スチュワート | +29.239 | |
10 | 64 | ビンス・フリージー | +31.689 | |
16 | 22 | チャド・リード | +1Lap | |
21 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | DNS |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 181 |
2 | 94 | ケン・ロクスン | 174 | |
3 | 1 | C.ウェブ | KTM | 155 |
4 | 51 | J.バーシア | ヤマハ | 154 |
5 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 139 |
6 | 9 | A.シアンサルーロ | カワサキ | 128 |
7 | 27 | マルコム・スチュワート | 122 | |
8 | 46 | ジャスティン・ヒル | 110 | |
10 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | 105 | |
14 | 64 | ビンス・フリージー | 82 | |
17 | 22 | チャド・リード | 31 | |
23 | 49 | クリス・ブローズ | 18 | |
29 | 82 | ケイド・アウンテンリーツ | 3 | |
33 | 67 | ジェリー・ロビン | 1 |