ROUND 16
ニュージャージー MetLife Stadium 2017.04.29(土)・決勝
MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS第16戦が開催される、ニュージャージー州イーストラザフォードは、Hondaが高い勝率を誇るラウンドの一つです。そのウイニングヒストリーの内訳は、8戦中6勝(リック・ジョンソン2勝、ジェフ・スタントン2勝、ジャン・ミシェル・バイル1勝、イーライ・トーマック1勝)。ニューヨークから程近いこの会場は、コール・シーリー(Team Honda HRC)にとっても相性がよく、2年連続(2015、2016)で3位のポディウムに登壇しています。
前戦ソルトレイクシティでは、大腿内転筋の肉離れを癒やすために出走を見合わせ、代役のクリスチャン・クレイグ(Geico Honda)にCRF450Rを委ねたシーリーでしたが、今大会はカムバックが実現しました。
メットライフ・スタジアムはオープンエアの競技場なので、前夜の雨でソフトな路面になりましたが、フリープラクティスがキャンセルされたにもかかわらず、シーリーはタイムアタックで52秒313を記録し、6番手につけました(1番手=51秒687)。セミファイナルではトップでチェッカーを受け、決勝への期待が高まる走りを披露しました。
メインレースでは、スタート12番手と出遅れましたが、シーリーはワダチの多い路面に対する適性を発揮し、ポジションを上げていきました。13周目には6番手までばん回し、さらに上位進出を狙っていたシーリーですが、17周目を走行中に負傷していた左脚の付け根を再び痛め、DNFとなりました。なお、Hondaサポートチームのジャスティン・ブレイトンが、今季ベストリザルトである6位に入賞を果たしました。
次週はシリーズ最終戦ですが、シーリーはポイントランキング5位を保っています。
コール・シーリー(21位)
「今日の自分の走りに対して、フラストレーションを感じています。ケガをするまでの走りに対してもそうです。そしてまたしても同じところを痛めて、元の状況に戻ってしまったことが、残念でなりません。メインレースではスタートに失敗した上、あまり乗れている感触がなかったにもかかわらず、なんとか6番手までばん回しました。そこから先はもっと速いラインを探さないといけないと考え、ジャンプが連続するリズムセクションの最後で、山を3個まとめてクリアする飛び方を試みたんです。ところがそこで失敗して、飛距離が足らずに山の頂点に着地した際に、足がフットペグから外れてしまい、マシンに乗って踏ん張ることができませんでした。最初にセントルイスでケガをしたときと同じような状況です。左脚の付け根ですが、痛めたところが飛び出していないので、肉離れの再発ではなさそうです。そんなに重傷でなかったらいいなと思います」
ダン・ベトリー|Team Honda HRC監督
「今日のコースはとても難しいコンディションでしたが、スタートに失敗したことを踏まえれば、コールはとても乗れていました。ただ、ケガのことを思うと、本当に残念です。今は彼のケガが悪化しないことを祈るばかりです。マシンに乗り始めるまで、日々ケガの状況を見極めながら待たなければなりません」
リッチ・シモンズ|コール・シーリー担当メカニック
「今日のコールの走りを振り返ってみると、いい瞬間がかなりありました。ヒートレースとセミファイナルでは少々おとなしかったものの、バトルしていたことは確かでした。メインレースではスタートに失敗しましたが、その割には非常に乗れていました。ジャスティン・バーシアを抜いたときなどは、ラップタイムが54秒台まで速くなっていましたし、悪くないペースでした。残念ながら、彼自身が好感触を得ていなかったのと、ピットサインが見づらかったせいで、走りが向上していることを客観的にも判断できなかったんです。次戦ラスベガスに出場できればいいのですが、コールにはハングタウン(サクラメント・5月20日・AMAナショナルモトクロス開幕戦)に向けたテストも控えています。コールはあまりテストができていないので、アンドリュー・ショートが代行して進めています」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | R.ダンジー | KTM | 21'43.529 |
2 | 25 | M.ムスキャン | KTM | +01.633 |
3 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | +16.288 |
4 | 18 | D.ミルサップス | KTM | +20.154 |
5 | 4 | B.バゲット | KTM | +22.832 |
6 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | +40.028 | |
7 | 33 | J.グラント | カワサキ | +42.496 |
8 | 3 | E.トーマック | カワサキ | +49.243 |
9 | 51 | J.バーシア | スズキ | +1Lap |
10 | 15 | D.ウィルソン | ハスクバーナ | +1Lap |
16 | 80 | カデ・クラソン | +3Laps | |
21 | 14 | コール・シーリー | +7Laps | |
22 | 240 | ブライス・スチュワート | +8Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | R.ダンジー | KTM | 341 |
2 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 332 |
3 | 25 | M.ムスキャン | KTM | 292 |
4 | 21 | J.アンダーソン | ハスクバーナ | 248 |
5 | 14 | コール・シーリー | 212 | |
6 | 18 | D.ミルサップス | KTM | 208 |
7 | 4 | B.バゲット | KTM | 206 |
8 | 15 | D.ウィルソン | ハスクバーナ | 169 |
9 | 22 | C.リード | ヤマハ | 167 |
10 | 20 | B.ティックル | スズキ | 167 |
12 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | 135 | |
17 | 61 | ビンス・フリージー | 78 | |
19 | 800 | マイク・アレッシ | 59 | |
20 | 94 | ケン・ロクスン | 51 | |
25 | 80 | カデ・クラソン | 15 | |
29 | 11 | カイル・チゾム | 11 | |
30 | 48 | クリスティアン・クレイグ | 10 | |
32 | 722 | アダム・エンティクナップ | 7 | |
39 | 40 | フレデリック・ノレン | 2 | |
43 | 240 | ブライス・スチュワート | 1 | |
44 | 291 | カイル・ホワイト | 1 |