語り継ぎたいこと 〜チャレンジの50年〜

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ベルギー・ホンダ・モーター設立 / 1963

国境を越えた生産活動の幕開け

ベルギー・ホンダ・モーター設立 / 1963

立ちはだかったEECの壁

1961年6月、アメリカン・ホンダ・モーター(以降、アメリカン・ホンダ)がアメリカでオートバイの販売を軌道に乗せ始めたころ、Hondaは海外市場へのさらなる輸出拡大を目指し、全額出資の販売会社、ヨーロッパ・ホンダ・モーター(以降、ヨーロッパ・ホンダと表記。現在のホンダ・ドイッチェランド)を西ドイツ・ハンブルクに設立した。アメリカに続き、ヨーロッパにおいても、Hondaは自力でオートバイ市場の開拓に挑んだのである。

また、同月に開催されたイギリスのマン島TTレースで、Hondaは参戦3年目にして、250cc・125ccの両クラスで1位から5位までを独占して完全優勝を達成。その活躍ぶりは、ヨーロッパ中に広まり始めていた。
既にその時、Hondaは、オートバイの生産量と輸出台数では、世界一となっていた。そして、ヨーロッパのレース活動で高い走行性能をアピールしたHonda製オートバイをもって、年間200万台以上の需要が見込まれているオートバイの本場・ヨーロッパ市場を開拓できれば、名実ともにHondaが世界一のオートバイメーカーとして認められる日がくるのもそう遠くはなかった。

しかし、当時のヨーロッパ諸国は国内産業保護のため、完成車の輸入制限や高額関税の適用など、厳しい輸入規制策を実施していた。Hondaの市場開拓の前途には、大きな壁が立ちはだかっていたのである。
それは、アメリカ、ソビエト連邦(現、ロシア)の2大大国に引けを取らない政治・経済力をつけようと、ヨーロッパの6カ国(西ドイツ・フランス・イタリア・ベネルクス3国【注】)が経済面での結束を強化。1958年1月に、欧州経済共同体(EEC、現在の欧州連合・EUの前身)を発足させたのが契機となった。

EEC加盟6カ国は、1969年末までに6カ国内の関税を相互撤廃して市場を統合し、EEC共同市場の成立を打ち出していた。その一方、EEC域外の国々へは、高額関税や輸入割り当てを含むEEC共通の輸入規制策を設けて対応していこうとしたのである。
このEECの政策は、同域内の企業には広い市場と無税で自由に流通できる特権を与える一方で、EEC域外の国々から同域内への輸出に対する関税障壁をより高くすることで、EEC加盟各国の産業発展を促進させるのが狙いであった。

そのため、Honda製オートバイは、約2カ月の期間と高額の輸送費用をかけて、日本からヨーロッパ・ホンダのあるドイツ・ハンブルク港に輸送される上に、通関時に高額関税が課せられ、現地のオートバイメーカーよりも大幅に割高な価格で販売しないと採算が取れなかった。しかも、共同市場の成立に向けて、EECは政策を徐々に進展させていったため、Hondaと同域内のオートバイメーカーとの関税格差、市場競争力は、さらに広がろうとしていた。

また、当初は、EECの政策に対して、
「各国間の政策や経済力に違いがあるのに、そんな簡単に、うまくいくはずがない」
と気にも止めていなかった日本をはじめとする世界の大半の国々も、見解を一転させてその対応に慌て始めていたのである。

【注】ベネルクス3国……ベルギー・オランダ(ネーデルランド王国)・ルクセンブルクの3カ国の頭文字を組み合せた呼称。1948年1月に発効したベネルクス関税同盟に由来する

Hondaのチャレンジングスピリット

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